MicrosoftとOpenAIは仲が良い
「ChatGPT」を開発したOpenAIと、マイクロソフトとの関係を説明したいと思う。OpenAIのポテンシャルに早い段階で、気付いていたマイクロソフトは、2019年に10億ドルを投資し、ChatGPTの前身となるGPT-3の独占ライセンスを取得し、すでにOpenAIのAIをOfficeなど、自社プロダクトに活用している。そして、2023年1月23日100億ドル(1.3兆円)の投資を発表しました。今回の投資により、AI統合がさらに予想される。マイクロソフトは、OpenAIのAIテクノロジーを、どのように活用しようとしているのか。
ただいま、世界の検索エンジン市場で圧倒的なシェアを誇るのは、言わずもがな「Google」である。Statista(統計データや市場分析サービスを提供する、世界有数のビジネスデータプラットフォーム)がまとめた2022年12月時点の世界の検索エンジン(デスクトップ利用者)市場のシェアランキングでは、Googleが84.4%!?と、独占状態であるが、マイクロソフトの検索エンジン「Bing」は、8.95%と、2位につけている。圧倒的なシェアを誇るGoogleだが、その地位は、このまま安泰かというと、そうではないであろう。
Microsoftは、ChatGPTなどOpenAIのAIをフル活用し、同社の検索エンジン『Bing』を大幅にアップグレードしようとしているからだ。
OpenAIのChatGPTや、Dall-E2など、OpenAIが開発しているAIの精度や可能性を考慮すると、市場シェアは、大きく変化することも考えられる。1月23日の100億ドルの投資により、OpenAIの評価額は290億ドルになる。
Microsoftのサティア·ナデラCEOは、発表文で、「最先端のAI研究を責任を持って前進させ、AIを新たな技術プラットフォームとして、民主化させるという共通の熱意のもとOpenAIとパートナーシップを結んだ」と説明している。そして、OpenAI側は23日の発表で、手掛けるAIのモデルのすべてのトレーニングにおいて、マイクロソフトのクラウド基盤「Azure」を活用すると声明を出し、『Azure』は、OpenAIの独占的なクラウド提供者と位置付けた。ますますAzure強くなるね!
と、するとこれにより、クラウドコンピューティングサービスでは、AmazonのAWSが38%位で首位で、Azureが23%位で2位であるが、近い将来、それが入れ替わる可能性も出てきたわけだ。
Microsoft、検索エンジンにAI活用へ
では、マイクロソフトは、どのような形でOpenAIのAIを活用しようとしているのか。
まず、「公式の発表」として、『Azure Open AI Service』の一般提供を開始した。OpenAIが提供する「GPT-3.5」や、「Codex」「DALL·E2」といったAIモデルを様々なアプリケーションの作成に活用できる。また、近いうちに「ChatGPT」へのアクセスも可能になるという。これまでのMicrosoftとOpenAIとの取り組みは、OpenAIを活用する基盤としての、Azureでのサービス提供となり、これはこれで対Amazon Web Service(AWS)として、強力なツールとして期待されている。
米国メディアのThe Informationは、2023年1月3日に、関係筋の話として、マイクロソフトがBingに、なんとChatGPTを統合させ、人間らしい回答を検索結果として返すバージョンをローンチする計画だと伝えている。
もし、ChatGPTのような機能を検索エンジンに実装することが出来て、AIに質問を投げ掛けると、その質問に応じ回答を返し、さらに文脈に沿った関連情報を検索結果として提示するようなAI検索エンジンが登場すれば、Googleにとって、脅威となることは間違いない。
別の記事にも似たことを書いたが、例えば、ジョギングに最適な靴を購入したい場合、グーグル検索であれば「ジョギング·シューズ·走りやすい·オススメ」などのキーワードで検索することが多いはず。これに対してのグーグル検索エンジンは、さまざまなシューズのレビューや、動画、画像、購入サイトのリンクを提示してくるはず。利用者は、その中から、情報を取捨択一して、決めるはずだ。
一方、ChatGPTのような、AIが搭載された検索エンジンであれば、「ジョギングにオススメのシューズは?」という質問を投げ掛けると、AIが、具体的な目的や予算を絞りこむ会話に「誘導」し、その上で、最適なシューズを提示するといったことなどが可能になると考えられる。
実現する日は、そう遠くないでしょう☆楽しみですねゆっきーでした!またね(^-^)/